東大×UPDATER 共同研究

家庭の電力データを再現する
AIモデルを共同開発

東京大学田中謙司研究室とUPDATERが、家庭の電力需要データを拡散モデルで学習したAIモデルをWEBサービスを通じて利用可能にする研究成果を公開

研究概要

プライバシーを保護しながら、実データそっくりの電力需要データを生成するAI技術

開発背景

家庭の電力需要データは、エネルギー管理システムの最適化や需要予測、スマートグリッドの計画など多様な研究分野で重要な役割を担っています。

しかし、家庭の電力データは生活習慣や在宅状況などの個人情報を含むため、プライバシーの観点から外部提供が困難で、研究コミュニティでは実データに基づく解析やモデル検証が十分に行えないという課題がありました。

解決アプローチ

画像生成などで使われる「拡散モデル」を応用し、30分刻みで日々の電力使用パターンを忠実に再現するAIモデルを開発しました。

実際の電力使用に近いデータを再現することで、プライバシーを侵害せずに検証や開発を進めることができます。

AIモデルの特徴

実データの特徴を再現しつつプライバシーに配慮

高精度な再現

拡散モデルを応用し、30分刻みで日々の電力使用パターンを忠実に再現。個別家庭の特性を反映した多様な疑似データを生成します。

プライバシー保護

個人情報そのものを外部に出すことなく、リアルな電力使用パターンを再現。プライバシー保護とエネルギー分野の研究・開発促進を両立。

多様な条件対応

気温や曜日、祝日などの条件を設定して生成可能。特定の条件下における電力需要の分析・予測に幅広く活用できます。

利用方法・対象

研究者から企業まで、幅広い分野でご活用いただけます

WEBサービスでのデータ生成

仮想の需要データ生成は、WEBサービスにて簡単に行えます。

データ生成サービスを利用
研究者・大学

実データが入手困難な中でも、リアルな需要データで予測モデルやエネルギーマネジメントアルゴリズムの検証が可能

スタートアップ・企業

電力の需要予測、HEMS、VPPのアルゴリズム開発・検証が迅速に行える

教育機関・学生

電力データを使ったAI・データ分析学習の教材として活用可能

研究詳細

令和7年電気学会全国大会にて発表された研究内容

2025年3月20日発表

発表タイトル

「拡散モデルを用いた家庭電力需要データの生成」

Generation of Household Electricity Demand Data Using Diffusion Models

著者

佐川 大志(東京大学)、田中 謙司(東京大学)

概要

1. モデル設計

一日を48コマ(30分刻み)として扱い、月や気温、曜日、祝日フラグ、需要家IDなどをモデルへ入力し、条件付けを行う。拡散過程を逆推定するUNetベースのモデルにより、実際の波形に類似した多様な日次需要データを生成。

2. 実験および評価

約2万件以上の家庭電力需要データを学習データとし、検証期間において実データと生成データの誤差率や予測モデル構築における精度を比較。実データに近い振動・ランダム性を再現し、予測検証の精度が実データの場合とほぼ同等であることを示した。

3. 今後の展望

コロナ影響や地域・季節の多様性を組み込んださらなるモデル拡張、モデル軽量化による計算負荷の低減。長期間のシリーズデータ生成や、ID埋め込みベクトルを活用した顧客分類など、他分野への応用可能性を検討。

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